今までのキッチンはココが不便!ニューノーマルなリフォームプラン
キッチンに立つ機会が増え、わが家のキッチンの不便に改めて気付いた人も多いのではないでしょうか。おうち時間の増加をキッカケに快適なキッチンの形が変化し、中にはこれまでのプランでは対応しきれないことも増えています。
今回は、これからの時代をもっと便利に快適に暮らすために押さえておきたい、ニューノーマルなキッチンリフォームのポイントをご紹介します。
CHAPTER
<CHAPTER>
- ・コロナ禍で気付いたキッチンの不便
- ・増えた調理家電を使いこなす
- ・コンロの性能は家事の手間に直結
- ・ストック食品の収納は大き目に
- ・複数で家事シェアしやすいキッチン
- ・プラごみの保管場所も忘れずに確保
- ・地球にもお財布にも優しく
- ・ニューノーマルなキッチンリフォームでもっと便利に快適に
コロナ禍で気付いたキッチンの不便
おうち時間が増えたことで、快適なキッチンプランが変化しています。これまで見過ごしてきたことがとても大切になっていたり、今までのキッチンプランでは対応しきれないものもあったり。
例えば、増えた調理家電や器具の置き場が無い、ストック食品の収納スペースが足りない、夫婦で親子で一緒に料理がしにくい、プラごみが増えて保管場所に困っているなど、改めて不便を感じている人も多いのではないでしょうか。
これはコロナ禍という特殊な状況での問題ではなく、これからの時代をもっと幸せに暮らすために大切なことばかり。コロナ禍が気付かせてくれたニューノーマルなリフォームプランで、更に便利で快適なキッチンを目指しましょう。
増えた調理家電を使いこなす
ニューノーマルなキッチンリフォームでは、家電まわりの環境をこれまで以上にしっかりと整えておくことが必要です。
家で料理をする機会が増えたことで、キッチン家電の販売数が一気に増大しています。人気は、電気圧力鍋や低温調理器、高機能コーヒーメーカー、ホットサンドトースター、そして家族みんなで楽しく食卓を囲めるコンパクトホットプレートなど。どれも料理を美味しくしてくれたり、炊事をラクにしてくれたり、毎日の暮らしを充実させてくれるものばかりです。
でも家電が増えると困るのが、収納とコンセントです。置き場所が無くて使いこなせない、コンセントが不足しタコ足配線になっている、中には家電を使うとブレーカーが上がるようになってしまったという声も。
筆者の自宅でも、ほったらかし家電と呼ばれる自動調理鍋や、食品を密封する卓上シーラー、ホットプレートなどを新たに購入。こんなに家電が増えるとは予定をしていなかったこともあり、急遽カウンターを増設するDIYリフォームを行ないました。
上手な家電収納のコツは、よく使うものはすぐ手が届くように、オープンなスペースにレイアウトをしておくことです。しまい込んでしまえば使わなくなります。すっきり見せたい場合は、収納スペースをまるごと隠すことができる大きな扉付きタイプを選ぶといいでしょう。
またコンセントの数や分電盤の容量はもちろんのこと、キッチンに振り分けるブレーカー内の配線の見直しも忘れずに。これからのキッチンリフォームでは増えた家電を快適に使いこなせる工夫をしておきましょう。
コンロの性能は家事の手間に直結
ニューノーマルなキッチンリフォームでは、これまで以上にコンロの性能をチェックすることが大切です。キッチンのリフォームでは、どうしてもシステムキッチンという高額な買い物に目がいきがちで、ともすればコンロの確認が疎かになってしまうこともありました。
コンロ選びで、炊事の手間や料理の質は大きく変わります。おうち時間が増えたことで、自動調理機機能がついた高額なコンロの売り上げも伸びています。
ガスコンロなら、イマドキはボタンひとつで自動調理ができたり、グリル部が小さなガスオーブンのように便利に使えたりする機種があり、後片付けや掃除もとてもラクになっています。
ガスコンロのグリルのメリットは何といっても着火1分程度で庫内温度が300度以上まで上がること。筆者の事務所でも便利に使っていて、パンでもグラタンでもガスコンロのグリルで一気に過熱するので、短時間で美味しく仕上がります。
IHクッキングヒーターなら、最近ではグリル部に電子レンジ機能が付いているタイプもあり、食材を入れれば中と外から一気に過熱し、素早く仕上げることができます。
これまで使い勝手の悪さでやっかいものだった魚焼きグリルですが、しっかり選べば毎日の料理をぐっとラクに美味しくしてくれます。
ストック食品の収納は大き目に
コロナ禍が気付かせてくれたことのひとつに、食品ストックの重要性があります。通販を利用したり、上手にまとめ買いをしたりすれば、買い物の手間を減らして効率よく家事をこなせるようになるのはもちろん、災害時の備蓄食料としても役立ちます。
これらの食品を収納するために必要なのが、パントリー・食品庫です。これからの時代のキッチンリフォームでは、ゆとりあるパントリー・食品庫を計画しておくことが欠かせません。
スペースを確保するコツは、効率的な空間活用をすることです。キッチンの突き当りの壁面やデッドスペースになりがちなコーナー部を利用したり、すき間に薄型の引き出しをはめこんだりなどの工夫、省スペースで使い勝手のいいパントリー・食品庫を目指しましょう。
複数で家事シェアしやすいキッチン
料理や後片付けなど、炊事がラクにこなせるキッチンであることは、これまでもとても大切なことでした。それに加えて、これからは家族で家事シェアがしやすいキッチンであることも必要です。
おうち時間が増え、また共働きが多い暮らしでは、家事はひとりで行うのではなく、夫婦や親子で分担しているというご家庭も多いことでしょう。
キッチンでも、ひとりが食材を切って調理をしている間に、他の人がサラダを盛り付けたり、テーブルのセッティングをしたり、複数人で行えばスムーズに手早く進みます。
でもこれまでのキッチンプランでは、複数人での作業がしやすいようにはあまり考えられていなかったので、作業中にお互いがじゃまになったり、身体がぶつかったり。中には調理スペースの取り合いでケンカになったなんて話もあります。
複数人で家事シェアがしやすいキッチンにするには、それぞれの作業スペースを確保しながら、移動の際にお互いの領域に入り込まないような動線計画を立てることがポイントです。
例えば、カウンターの反対側からも作業ができるよう立ち上がりの壁の無いフラット対面型にする、シンクを挟んで両側に作業スペースを作る、2列型にしてそれぞれの作業領域分けるなどの工夫で、お互いがじゃまになることなく、夫婦や親子でスムーズに炊事がこなせるようになります。
プラごみの保管場所も忘れずに確保
ニューノーマルなキッチンリフォームでは、キッチンで出るごみについても考えておきましょう。
おうちご飯が増えたことで、一気に増加したのがプラスチックごみです。各自治体でもプラごみが急激に増加し、収集に苦労するなどニュースにもなりました。
食材のトレー、テイクアウトの容器などの多くはプラ製品ですから、あっという間にゴミ袋がいっぱいになってしまうこともあります。プラごみの回収は自治体によって頻度が異なり、地域によってはなかなか回収されないことも。そうなれば、家のどこかで保管をしておく必要があります。
更に今後は、バケツや洗面器、文房具などのプラ製品も、資源ごみとして分別回収が進む予定です。
これからのキッチンリフォームでは、生ごみはもちろん、プラごみ置き場の計画をしっかり立てておくことが大切です。洗って乾かす必要があるものもあることを念頭に、キッチンの近くやユーティリティなどにプラごみ置き場を設けておくといいでしょう。
地球にもお財布にも優しく
ニューノーマルなキッチンリフォームのポイント、最後は省エネに関することです。キッチンではたくさんの水やエネルギーを使い、そして最後は海に繋がっています。キッチンを使う頻度が上ればそれだけ、地球環境に与える影響が大きくなります。
ひとりひとりが、節水、節湯、節ガス、節電になる環境に配慮した製品選びをすれば、地球環境に配慮をしながら、水道光熱費も節約できます。
例えば、こちらの写真は水栓の先に触れるだけで吐水ができるので無駄な水を流し続けることがなく、空気を含んだ幅広シャワーで素早く洗い流すことができる、節湯機能に優れたキッチン用水栓金具です。従来のシングルレバー水栓に比べて、水道代ガス代合わせて約13,400円節約(※)できるとしています。
また節水は家庭内だけでなく、浄水場やマンションのポンプの節電に繋がるので、社会全体の大きな省エネにつながります。子どもたちの世代のためにも、そして家計のためにも、キッチンリフォームの際には、地球にもお財布にも優しい計画を立てましょう。
※試算条件はこちら(PDF)
https://jp.toto.com/greenchallenge/technology/images/2020_faucet_estimation.pdf
ニューノーマルなキッチンリフォームでもっと便利に快適に
コロナ禍が改めて気付かせてくれた、これからの私たちに必要なこと。それは今まで以上に家事がしやすく、快適で、そして地球にも優しいキッチンであることです。ニューノーマルなリフォームプランで、もっと便利で使い勝手のいいキッチンを目指してくださいね。