庭やベランダをくつろぎ空間に!落ち着くアウトドアリビングにするコツ
わが家の庭やベランダにひと工夫すれば、青空や星空の下でお茶を飲んだり食事をしたり、楽しい毎日が送れます。でもせっかくウッドデッキを敷いて家具を買ったのに、ほとんど使っていないという声も。今回は庭やベランダの居心地を大幅アップ!快適な癒しスペースにするコツをご紹介します。
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庭やベランダでできること
庭やベランダは、屋外なので解放感がありながら、家の中のように安心感がある特別な場所。暮らしをほんの少し外に広げるだけで、毎日がもっと充実します。
休みの日に青空の下でゆっくりとブランチを楽しんだり、夜空を見上げながらお酒を飲んだり。子どもたちは小さなテントでおうちキャンプを楽しむのもいいでしょう。テレワークも気持ちのいい風に吹かれながらなら、新しいアイデアが湧いてくるかもしれません。
以前、コロナ禍で外出がしにくくなり、真冬にコートを着て庭に出て、キッチンの窓からお酒を受け取ってバル気分を楽しんでいる海外の写真を見たことがあります。寒い冬も、毛布にくるまりながら庭やベランダでお酒を一杯、屋台気分を味わうなんていうのも楽しそうです。
今や、庭やベランダは大切な生活空間のひとつです。洗濯物を干すだけではもったいない!SNSでもアウトドアリビング、ベランピング、おうちキャンプ、おうちレジャーなどのワードが人気になるなど、庭やベランダをインドアと同じように使いこなす人が増えているのです。
庭に出なくなる3つの理由
庭やベランダを活用する人が増え、売り上げが急上昇したのがウッドデッキとアウトドア用家具です。でもせっかく買ったのに、庭やベランダにほとんど出ていない、あまり使っていないという声も。なぜそうなってしまうのでしょうか?それには大きな理由が3つあります。
1.居心地が悪くてリラックスできない
外からの視線が気になって落ち着かない、椅子の座り心地が悪くて疲れる、虫が気になるなど、居心地が悪いのでリラックスできず、足が遠のいているケースです。
2.日差しが気になって外に出たくない
日当たりがいい場所は明るくて気持ちがいい反面、日差しが強過ぎると暑かったりまぶしかったり。日焼けも気になります。ちょっと庭に出てくつろごうと思っても、いちいち日焼け止めを塗るのが面倒で、結局家の中にいることに。
3.見た目が悪くて気分が乗らない
アウトドアリビングのメリットは、いつもとは異なる非日常的な雰囲気を楽しむところ。なのにウッドデッキの劣化などで見た目が悪いと、なんとなく気分が乗らないということも。中には腐食が進み、足を踏み抜く危険があるので使っていないといったケースもあります。
目隠しと虫よけでくつろぎの場に
それでは庭やベランダを快適なアウトドアリビングにするポイントをご紹介しましょう。まずは視線対策です。
外から丸見えでは、のんびりとリラックスをするのは難しいもの。しかし後になって気付くことも多く、ウッドデッキの取り付けリフォームをした後に、実際に使ってみたら視線が気になり、追加で目隠しを取り付けたケースもあります。
落ち着いたくつろぎのスペースにするためには、外からの視線対策が欠かせません。まずは、外からどんなふうに見えるのかをチェックして、気になるポイントを対策しましょう。
全面を覆う必要はありません。植栽、植木鉢、目隠しシート、スダレ、波板、シェード、フェンスなどを使って、部分的にさりげなく目隠しをするだけでも気にならなくなります。物干しに取り付けができるベランダカーテンもあります。
あわせて虫対策もしておきましょう。庭やプランターに虫が嫌うハーブ類を植える、パーゴラや庇に蚊帳(かや)をつるアイデアもあります。キャンプ用の虫よけグッズも役立ちます。
視線と虫対策をしっかりしておけば、庭やベランダの居心地は格段にアップ!心からくつろげるスペースになります。
長く座っていられる椅子を選ぶ
くつろぎの場に欠かせないのが、ゆったりと座ることができる椅子です。椅子の座り心地が悪いと、お尻が痛くなったり、疲れてしまったり、長く座っていることができません。
これまでのアウトドア用家具は、耐久性や持ち運びのしやすさを中心に考えられていたものも多く、座り心地は今一歩なものが少なくありませんでした。しかしニューノーマルをきっかけにアウトドア用の家具が大進化!
手ごろなものから高級ブランドまで、家の中と区別がつかないようなデザイン、座り心地のいい高品質な椅子がたくさん出ています。
アウトドアリビングの快適化には、時間を忘れてしまうほど心地いい椅子を選ぶことも、大事なポイントになるのです。
日よけがあれば夏も快適になる
屋外で快適に過ごすためには日差しのコントロールも必要です。日よけは、まぶしさや日焼けを防ぎ、夏は家の中を涼しくしてくれる効果もあります。
シェードやスダレなど、窓の外に取り付ける日よけは、節電、省エネの観点からも今注目のアイテム。室内の暑さも軽減するのでエアコンの電気代の節約にもなります。ただしマンションの場合は、窓の外への設置はできませんので注意をしましょう。
ウッドデッキを上手に選ぶコツ
庭やベランダなど屋外に使用する製品は、耐候性が高く、お手入れがラクな製品を選ぶのが基本です。特に注意したいのがウッドデッキです。選び方によっては、数年で腐食してしまうこともあります。
ウッドデッキを上手に選んで設置する3つのコツをご紹介しましょう。
1.メンテナンスがラクな製品を選ぶ
ウッドデッキは耐久性の高い材料で作ることが大切です。一般的な木材で作るとこまめなメンテナンスが必要になり、7~8年で腐食してしまうこともあります。
天然木を使う場合は対候性に優れた「ハードウッド材」などを選び、他にも塗装不要で対候性が高い「人工木」や「樹脂」の製品もあります。それぞれお手入れの手間と風合いが異なるので、実物をよく確認して選びましょう。
2.室内とのつながりを作る
ウッドデッキを取り付ける際は、室内からのつながりを意識して計画をすると、家の中が広く感じられるようになります。
ウッドデッキとフローリングのデザインをコーディネートする、設置高さを揃えるなど、内外の一体感を強める工夫をすると、まるで窓の外にもうひとつ部屋が増えたような雰囲気に。段差が無ければ移動もしやすくなり、庭やベランダに出る頻度も自然に上がることでしょう。
3.マンションは管理規約を確認する
マンションのベランダにウッドデッキを敷く場合は、管理規約をよく確認しましょう。使用するデッキ材の素材に制限があったり、設置が禁止されていたりすることもあります。規約に沿って取り付けを行い、避難口はふさがないこと、また大規模修繕の時にはいったん家の中に入れる必要があることも知っておきましょう。
DIYでベランダウッドデッキが完成
ウッドデッキの取り付けは、庭とベランダでは工事方法と手間が異なります。
一戸建ての庭など土の上に敷く場合は、束石の設置など技術が必要になり手間も掛かりますので、リフォーム会社やホームセンターなどの専門業者に依頼すると安心です。
マンションのベランダやテラスなどコンクリートやモルタルの上に敷く場合は、置くだけの製品もあり、DIYでも手軽に設置が可能です。
こちらの写真は、マンションのベランダにDIYでウッドデッキを敷いた様子です。管理規約に沿って、樹脂製の足が付いた製品を選び、ネットで購入。素材は木の粉と樹脂が混ざった人工木で、置いてはめ込んでいくだけのパネルタイプの製品です。
テーブルはイケア、椅子はアマゾン、クッションはニトリで購入。小さなベランダですがちょっとした癒しのスペースになっています。
ライトアップすれば夜も楽しい
夜の庭やベランダは照明が無いと真っ暗になり、存在感が薄れてしまいます。小さな灯りがひとつあるだけでも、その存在が際立つようになり、夜も楽しい時間が過ごせるようになります。
屋外照明は防犯や安全など目的によって選び方や取り付け方が異なりますが、くつろぎの場を演出する場合は全体を明るくするのではなく、空間をやさしく照らす間接照明が向いています。
おすすめはウッドデッキの表面や下方の草木をライトアップすること。足元を照らすと周囲に幻想的な陰影が広がってムード満点!テーブルの上にはランタンやキャンドルなどを置いて、さらに雰囲気を盛り上げましょう。
LED照明なら紫外線をほとんど出さないので虫が集まりにくく、電気代が安いので経済的です。
ガーデンパーティの楽しみ方
アウトドアリビングが完成したらガーデンパーティを楽しむのものいいですね。家の中と外を連携させれば、いつもよりひろびろとした空間で楽しい時間が過ごせます。
ガーデンパーティの雰囲気を一層盛り上げてくれるのが、テーブルクロスやクッションなどのファブリックたち。テーブルにクロスを一枚掛けるだけで、まるでレストランのテラス席のような豊かな雰囲気になります。
クッションやラグにもこだわって。屋外で柔らかい布製品に触れると、温かい安らぎが生まれ、ゆったりとくつろぐことができるようになります。
食べ物や飲み物を運ぶ大きなトレイやピッチャーも忘れずに。キッチンとの往復をできるだけ少なくなるように工夫すると、落ち着いて楽しめるようになります。
ベランダや庭を上手に活用すれば、日常に癒しが生まれます。窓を開けて一歩踏み出せばそこはリゾート!さまざまな工夫で日々の憩いを満喫してみてくださいね。